【Day1 =29.Apr.2017=】
ゴールデンウィーク前半の開催となった「久万高原ラリー」。
4月29日(土)の朝に催されるセレモニアルスタートが大会の幕開けとなったが、昨年まではサービスパークが設けられる美川スポーツランドで行われていた。
ホストタウンは愛媛県の県都・松山市から車で40分ほど南に位置する久万高原町。
しかしこの町の中心部から美川スポーツランドまでは、狭い山道を10kmほど登る道のりを含めて、さらに30分ほど移動しなければならない。
そこで今年は、町の中心部にある役場がセレモニアルスタート会場とされた。式典には久万高原町長も来場、挨拶に加えてフラッグを振るスターターもつとめてくれた。また、地元に伝わる太鼓の演奏も、会場を大いに盛り上げてくれた。
そんな中、ゼッケン17をつける山本悠太/藤田めぐみ組の「Sammy☆K-one☆ルブロス YH 86」も、多くの町民から声援を受けてスタート。
オープニングのSS1「西谷 1 (14.48km)」はサードベスト、トップの曽根崇仁選手組とは12.4秒差だが、2番手で昨年の本大会を勝っている山口清司選手組とは0.9秒という僅差だ。しかし続くSS2、最高およそ1,500mの頂上まで駆け上がる名物ステージの「大川嶺 1 (14.40km)」は曽根選手組からおよそキロ1秒遅れの14.0秒差と大きく引き離されるも、山口選手組とは1.4秒差となんとか食らいついてセクション1を終了する。
リピートステージとなるセクション2、SS3「西谷 2」。SS1よりも1.3秒タイムアップしてポジションも2番手であがり、山口選手組との差を1.1秒に詰めて逆転への期待が高まった。 そして迎えたDay1最終ステージ、SS4「大川嶺 2」。
スタートから快走した山本/藤田組だったが、4kmほどを走った地点で山本は視界に入ってきたインカットラインをトレース。しかしそのラインは4輪駆動勢が残したもので、ライン内には“ガレ場”のような石が散乱していた。この石により左リアタイヤに大きな損傷を受けてしまい、リム落ちの危険性も高まったことと残る距離が長いことからタイヤ交換を決断。この交換作業により大きくタイムロスを喫し、トップの曽根選手組から6分以上遅れる結果となった。
【Day2 =30.Apr.2017=】 Day1最終ステージでのタイムロスにより、残念ながら勝負権を失ってしまった山本/藤田組。しかし、二日目も40km以上のステージを残しており、特に20kmを超えるロングステージもあることから、何が起こるのか分からない。例年サバイバルな展開にもなる久万高原、フィニッシュまでマシンを運ぶことがなにより大切な一戦だ。
前日に続いて好天に恵まれた久万高原地方。気温/路温ともに上昇、ロングステージとショートのグラベルステージが組み合わされるDay2は、タイヤやブレーキを労りながら速いタイムを刻むことが求められる。
SS5「美川 1」、ロングステージの1回目は曽根選手組が圧倒的な速さで19分11秒4を刻んだ。山本/藤田組は19分53秒4とペースを掴みきれず、山口選手組と香川選手組に続くクラス4番手。しかし、続くSS6「スキー場 1」は距離が短いものの全線がグラベル路面、元全日本ダートトライアルチャンピオンの山本にとっては、ひとつの見せ場となる。
そのSS6は惜しくもトップに届かなかったが、僅か0.8秒差のセカンドベスト。サービスをはさんで久万高原ラリーもいよいよ大詰め、2回目のロングステージ「美川 2」では19分45秒9にタイムアップを果たして3番手タイム。
そして大会の締めくくり、ギャラリーも見守る「スキー場 2」。渾身のアタックで駆け抜けた山本/藤田組は1回目より3.4秒タイムアップして堂々のステージベスト、本ステージにかけられていたベストタイムのクルーに送られる「Sammy SS Winner賞」もゲットして、クラス4位でビッグスケールのターマックラリーをフィニッシュした。
■Driver Comment
Day1で自分のミスからタイヤを壊してしまい優勝争いからは脱落してしまいましたが、 最終ステージの「スキー場 2」で“ダートラ屋”の意地を見せて、なんとかベストタイムを 奪うことが出来て良かったです。 次戦・若狭では優勝争いを出来るように頑張りますので、よろしくお願いいたします。
■Co-Driver Comment
SS4の「大川嶺 2」でタイヤを壊して交換したので遅れをとってしまったのですが、この順位 でフィニッシュ出来てホッとしています。 最終ステージではベストタイムを刻んで「Sammy SS Winner賞」をいただけたて、良かった と思っています。
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