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透明な微妙なシェイプ

全日本ラリー第4戦 若狭ラリーのレポート

更新日:2023年5月26日

【Day1 =20.May.2017=】


ハイスピードなロングステージで構成される前戦の久万高原に対して、第4戦の若狭はテクニカルな要素の強いステージでの一戦。

2日間で14本のSS(スペシャルステージ、合計81.70kmで競われる本大会は、今年も3年目となる福井県のおおい町をホストタウンに開催された。

海辺のリゾートホテル「うみんぴあ大飯」を拠点に、初日は8本のSSを走行。

「Furusato (9.40km)」はこの日に3本を走行、テクニカルな要素の強いステージである。「Gonami (10.03km)」は大会最長のステージで、峠を超えるルート。頂上で県境を超え、フィニッシュは京都府南丹市だ。

「Sekiya (4.02km)」は舞鶴若狭自動車道建設工事のために作られた道で、ここは短いながらも三次元的でチャレンジングなステージ。この「Sekiya」は、Day1に1回、Day2には2回を走行する。そしてギャラリーステージとしておおい町総合運動公園に設けられたのが「PlayPark (1.03km)」、野球場の周りを走るショートステージとなり両日各2本ずつを走行する。このほか、Day2では「Furusato Reverse (8.63km)」を設定、Day1の逆方向に走るFurusatoは終盤がタイトで急な下りが続き、攻略が難しい。


山本悠太/藤田めぐみ組が駆る「Sammy☆K-one☆ルブロス YH 86」、山本は昨年の若狭も参戦しており大半のステージは昨年同様となっていることから、好走に期待が集まる存在の一人。19日(金)の夕方には、おおい町総合運動公園でセレモニアルスタートが催され、多くのファンや町民から声援を受けて戦いがスタートした。

ラリーウィークを通じて好天に恵まれた若狭地方は、連日最高気温が30℃近くにまで上昇する陽気となった。そんな中、20日(土)の7時53分に1号車がオープニングステージをスタート、ゼッケン19をつける山本/藤田組もSS1「Furusato 1」から果敢に攻めていくが、タイム的には伸び悩んで3番手。続くSS2「Gonami 1」も3番手であがり5.3秒差のクラス3番手で1回目のサービスイン。ここでダンパーの調整などを行い、戦いはセクション2へと進む。 しかし、リピートとなるSS3「Furusato 2」では4番手タイムに留まり、ここまででトップからのビハインドは11.9秒に拡大。同じ足回りを装着する2番手のライバルに対しても11.7秒差をつけられてしまった。やや劣勢かと思われるところだったが、続くSS4「Gonami 2」ではステージベストを刻んで反撃の狼煙をあげると、SS5「PlayPark 1」も制してトップとの差を7.6秒に詰めた。さらにこのSS5でライバルが1台戦列から消え、山本組が入れ替わって2番手となった。

SS5を終えて2回目のサービスで、さらにセッティングを調整。翌日もリバースで走行する「Furusato」に照準を絞った結果、セカンドベストながらSS6「Furusato 3」は1回目の走行より3.3秒のタイムアップを果たした。SS7「Sekiya 1」もセカンドベストとなったが、ここではトップのライバルを上回るタイムをマーク。Day1最終のSS8「PlayPark 2」を再びベストであがり、トップから7.5秒差の2番手で初日を終了した。


【Day2 =21.May.2017=】

トップにどこまで迫れるか、注目のDay2オープニングはSS9「Furusato Reverse 1」。

しかし、ここでライバルが猛チャージを見せて山本組はセカンドベストながら5.6秒遅れを取り、ビハインドは12.2秒へと拡大。万事休すかと思われたがSS8「Sekiya 2」で昨日に続いてライバルを上回るタイムでベストを刻むと、SS11「PlayPark 3」ではこのギャラリーステージで3回目となるベストを叩き出して、観戦するファンに速さをアピールした。

30分のサービスをはさんで残るステージは3本、合計距離は13.68km。トップとの差は10.4秒、キロ0.8秒という差はライバルのポテンシャルからして逆転するのは容易ではない。しかし、ここからプレッシャーをかけていけば、果たして経験値に勝るライバルと言えども、この先どのような展開になるかは分からないのでチャンスは十分に残されている。

SS12「Furusato Reverse 2」、1回目は負けてしまったこのステージで山本は渾身の走りを見せて0.8秒差のベストを奪取。さらにSS13「Sekiya 3」も制してこのステージを全てトップのライバルより速いタイムであがった。

締めくくりとなる「PlayPark 4」はセカンドベスト、じわじわと差をつめていったが最後は8.9秒届かず。それでも2位表彰台と「PlayPark」の4回合計タイムがクラスごとに最も速かった選手に贈られるSammy賞を獲得した。


■Driver Comment

多くの人が期待して動いてくれることで自分が走れているので、その人々のために勝ちたい、 という思いを抱いての参戦でした。車は足を仕様変更して前回とはまったく違う動きになって いるのですが、これが僕の運転スタイルの範疇にかなり入るようになりました。我慢してきた 走りから攻める走りが出来るようになって、いくつかのステージベストで結果に繋がりました。 暑さも厳しいラリーウィークとなりましたが、車内で「暑い、暑い~」と言いながらも、最後 まで集中力を切らすことなく走れましたね。次のモントレーは雨が降るととても難しいので、 天気がどうなるのか気になりますが、残っているひとつ上の順位を目指して頑張ります!!


■Co-Driver Comment

前戦の久万高原では小さなミスが多かったので、特に似たようなコーナーが連続するときの ペースノートリーディングに注意しながら戦いました。「Sekiya」のステージは優勝したライ バルよりも3回ともタイムが上回りましたが、あのステージは昨年まで別のドライバーと参戦 していた経験上、とても難しいと思っていましたが、今回は上手くタイミングをとれました。 次のモントレーでは、各デイのオープニングからタイムを出して行けるように頑張ります。

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